この記事では、障害者雇用の担当者になって間もない方、以前担当者でしたが、当事者と上手く行かなかった経験がある方や、支援機関の方など、障害者への接し方に悩む全ての支援者の方向けに、発達障害の当事者の視点で「採用選考の仕方」や「されて嫌だったことの箇条書き」で、お伝えしたいことをまとめました。
障害者雇用における、「会社側と当事者側のミスマッチ」、当事者との関わり方に悩む支援者の方の悩みや不安を少しでも減らせればと思い、この記事を書くことに致しました。
◆ 採用選考は、出来れば「筆記・実技試験」を実施して欲しい ◆
障害者雇用で困ることに一つに、当事者が仕事が出来ないことだと思います。
そこで、適性のある当事者を採用する方法として、「筆記・実技試験」を通して適性を確認してみると、採用前にミスマッチに気づけることも可能になります。
適性検査の内容としては、業務で必要となる読み書き計算が出来る内容が望ましいと思います。
また実技試験では実際の業務で使うデータに模した仮のデータの入力をさせてみて、適性を見るなどです。
これはもしも不採用になった場合でも、当事者側が「自分はこの会社の仕事の適性が無かったのだ」と諦めが付きやすいので、理由が分からないのに落とされたと揉めるリスクも減らせられます。
また、求職者本人も、自分が御社に向いているのかどうか、入社前に判断がしやすくなります。
◆ 職場の担当者や支援者にされて嫌だったこと ◆
精神・発達障害者は、見た目で分かりやすい身体・知的障害者の方と異なり、パッと見普通に見える分、職場での配慮に悩まれるかと思いますので、「もしも、当事者を傷つけるようなことを言ってしまったらどうしよう。」と気にされる方もいらっしゃるかもしれません。
あなたがその点を気にして下さったのでしたら、きっとあなたは真面目で優しくて、障害者の担当に向いています!
このブログに辿り着いた時点で、「障害者の担当者として大丈夫な方」です!
そもそも、不真面目な方は、こんなブログ読みませんから・・・・。
なので、私が言うのもなんですが、自信を持って下さい!!!
では、箇条書きで、私が実際に「こういうことはやめて欲しかった」と思ったことを書いていきます。
● 子ども扱いをする
● 無視や仕事を与えない、こちらが挨拶をしても返さない。
● 大声で怒鳴る
● 軽蔑する、バカにする、見下す
● こちらが真剣に話していることに対して、笑い飛ばしたり、話を遮ったりする
● 明らかに適性や興味のないことを一方的かつ強制的にやらせる
● 希望していない進路を、当事者の気持ちを無視して一方的に強制する
今このブログを、ここまでご覧になられたあなたは、決してこんなことはしない方だと思います。
逆に、「障害者なんて、適当に放っておけばいいや」と、このブログをスルーされた方は、当事者からみて「かなりヤバイ担当者、支援者」です。
当事者に対して、「私は、あなたのことを、決して軽く見たり、馬鹿にしませんよ」ということが伝わるようにして頂けると、私の場合は安心して仕事に打ち込めます。
あとは、細かいことですが、「息が臭い」とか「体にベタベタ触る」となども、ちょっと苦手だったりしました。
「体にベタベタ触る」は、場合によってはセクハラになりますし、そこまで行かなくても、私は年配女性の方に体を触られることが多いことで、「この方は、支援者としては優秀なんだけれど、あまり私の体に触らないで欲しい。でも、そういうことは言いにくいしな・・・。言ったら支援してもらえなくなってしまうかもしれない・・・・。」と、言い出せずに随分悩んでいたこともありました。
その方には就職活動のアドバイスでは、「とても感謝をしている」のですが、結局「触らないで」は言い出せませんでした。
偏見かもしれませんが、関西の方と年配の方は距離を詰められ過ぎてこちらがビックリしてしまうこともありました。
なので、若い方や関東の方は結構安心なのですが、それでもこれまで沢山の方から裏切られたり見捨てられてきた、蔑視さてきたことがありましたので、若い方や関東の方だからと言って、それだけで安心することはございません。
(東京都民と一言で言っても沢山の方がいますし、東京都民だから良い人だ、なんて思っていたら、最終的に自分がどう扱われてしまうのか・・・ということは心得ております)
現状、ハラスメントを受けても当事者側から言い出すことはまずありません。
大概泣き寝入りして、突然会社などに行けなくなってしまいます。
悲しいことですが、私自身も結構警戒心が強くなってしまいました。
本当はもっと人を信じたいですし、会話を楽しんで仕事にも自信を持ちたいです。
精神・発達障害者の方は、辛い経験が多くトラウマも沢山抱えております。
自分の障害や過去の苦しみへの葛藤と向き合いながら生きている当事者が殆どです。
そういった背景があることが伝わりましたら幸いでございます。
あなたの職場には、色々な種類の障害を抱える方がいらっしゃると思います。
私に該当する発達障害について簡単に1分でまとめた動画を掲載致します。
(途中から音が出るので、音量注意でご視聴頂けましたら幸いです。)
それでは、あなたと、あなたが担当する障害者の方との関係が「良好であること」を、1当事者として願っております。
お時間とご興味のある方は、宜しかったらこちらもご覧下さいませ。
「就職氷河期世代 アンド 大人の発達障害」
著者: 猫★シエスタ
発達障害当事者として、2012年に私が書きました「就職氷河期世代 & 大人の発達障害」を紹介させて頂きます。
ロスジェネ(就職氷河期世代)とASD(自閉症スペクトラム)の両方の生きづらさを抱えながら正社員としての一般就労、そこから障害者雇用に就労形態を変えて行った時の職業訓練、企業実習の様子、初めての障害者雇用の様子について書き綴っております。
私の年代ですと発達障害の診断が遅くなり、私の場合は31歳で初めて診断され、それまでの学生時代や一般就労での苦しみ、障害が分かった後からも支援者からの虐待、企業実習で辛い思いをしたことなどを赤裸々に綴っています。
ご興味ある方はご覧下さい!!この本の内容をYouTube動画でも紹介しておりますので、そちらの動画をご覧頂いた上で、ご検討を何卒宜しくお願いします。
Amazon Kindle版 購入先はこちらです。
読者アンケートも宜しくお願いします。
「なんの才能もない発達障害者の声 〜 届かない声を届けたい 〜」
著者:猫★シエスタ
初めまして、「なんの才能もない発達障害者」の、猫★シエスタと申します。
発達障害者の特性に良く凸凹があると言われていますが、凸が無い発達障害者の声を届けたいと思って出版に到りました。
・発達障害と毒親
・医師から見捨てられた
・発達障害に向かない職場
・障害者雇用の闇
・発達障害とSNS
・AIと何の才能も無い私の未来
・発達障害と年末年始
・ヘルプマークの優先席事情
・転職活動で作成した資料の公開
・障害者雇用の事務補助のお仕事で最低限身に付けておきたいExcelなどのショートカットキー
・発達障害の依存症を子どもむけプログラミングの「スクラッチ」で解消したこと
などを掲載しております。
また、私は趣味で写真を取っていて、日本滝百選に選ばれた払沢の滝や、江ノ島と富士山、スカイツリーなどの風景写真も掲載致しました。
発達障害には色々なタイプの方がいるからこそ、多くの方に本を出版して欲しいと思い、Kindle版でのセルフ出版の手順も解説しております。
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お忙しい所、この記事の最後までご覧頂き、誠にありがとうございました。
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